こちらは、2021年に発行されたアメリカン・ゴールドイーグル50ドル1オンス金貨のうち、1986年の登場以来続いてきた旧デザイン、いわゆる「Type 1」最終年の一枚です。PCGSにて数値上の最高評価であるMS70を獲得しており、公式発売日から30日以内のPCGS受付条件を満たした個体に付与される「First Strike」表記も備えています。
セント=ゴーデンズが描いた自由の女神
表面には、彫刻家オーガスタス・セント=ゴーデンズ(Augustus Saint-Gaudens)が1907年に手掛けた20ドル金貨、通称「セント=ゴーデンズ・ダブルイーグル」の図案が引き継がれています。
右手に松明、左手にオリーブの枝を持ち、朝日を背に力強く前進する自由の女神像は、アメリカ貨幣芸術を代表する名作の一つとして知られ、アメリカン・ゴールドイーグルの表面にも一貫して採用されています。
裏面には、彫刻家マイリー・ブシーク・フロスト(Miley Busiek Frost)による「鷲の家族(Family of Eagles)」の図案が描かれています。オリーブの枝を運びながら巣へ舞い降りる雄のハクトウワシと、巣の中で雛を見守る雌のハクトウワシという構図で、家族の結びつきと平和を象徴しています。
35年間続いたデザインの節目
アメリカン・ゴールドイーグルは1986年の発行開始以来、この「鷲の家族」を裏面図案として採用してきました。
発行35周年となる2021年、アメリカ造幣局は裏面図案を、ハクトウワシの頭部を大きく描いた新デザイン「Type 2」へと刷新しました。2021年はその移行年にあたり、同一年号でType 1とType 2の両方が発行された特別な年となっています。
35年間親しまれてきた「鷲の家族」の意匠が採用された最後の年であり、Type 1シリーズを締めくくる節目の一枚といえるでしょう。
※歴史的背景に関する記述は、参考文献に基づく一般的な見方を紹介するものです。






