※PCGSスラブ上では国分類がGermanyとなっていますが、メダル銘文に刻まれた開催地Waidhofen an der Thayaはオーストリアに所在します。
オーストリアで開催された農業・工業博覧会
本品は1882年、現在のオーストリア・ニーダーエスターライヒ州にあるヴァイトホーフェン・アン・デア・ターヤで開催された、地方農業・工業博覧会に関連する銀メダルです。
表面の周囲には、
LANDW. REGIONAL U. GEWERBE AUSSTELLUNG IN WAIDHOFEN A.D. TH.
と刻まれています。これは、「ヴァイトホーフェン・アン・デア・ターヤ地方農業・工業博覧会」を示す銘文です。
PCGSラベルでは「Germany」と分類されていますが、実際の開催地はオーストリアです。
農業と工業を一枚に表現
表面には、車輪、農具、穀物などが組み合わされています。農業だけでも工業だけでもなく、農業生産と産業技術の両方を象徴したデザインです。
19世紀後半は、オーストリアでも地域産業や農業技術の振興が進んだ時代。このメダルは、そうした地方産業の発展を記録した博覧会メダルとして見ることができます。
「DEM VERDIENSTE」――功績を称える
裏面中央には、
DEM VERDIENSTE
の文字。意味は、「功績に対して」「功労を称えて」といったニュアンスです。
周囲を月桂冠が囲み、単なる来場記念ではなく、博覧会における功績や優れた出品を称える賞牌的な性格が感じられるデザインです。
ウィーンのChristlbauer
裏面下部には、
J. CHRISTLBAUER
の銘があります。Christlbauerはウィーンでメダル製造を行っていた工房として知られ、オーストリアの博覧会・記念メダルを数多く手掛けています。
開催地がオーストリアであることとも、よく整合します。
PCGS単独最高鑑定
本品はPCGS MS62。PCGS Populationでは、現時点でこのタイプの登録は1枚のみ。そのため、
MS62=1枚
上位グレード=0枚
のPCGS単独最高鑑定です。
希少性については発行枚数ではなく、PCGSで確認されている鑑定個体の少なさがポイントになります。
TLCコメント
これ、ラベルと実物を読み比べると話が面白くなる一枚です。PCGSラベルだけ見ると「Germany」なんだけど、メダル自体を読むと、開催地はオーストリア。
しかもヴァイトホーフェン・アン・デア・ターヤという地方都市の農業・工業博覧会。さらにウィーンのChristlbauer製。
メダルそのものを読むことで、スラブ表記以上の歴史が見えてくる一枚です。PCGS単独最高鑑定で5万円以下という点も含めて、かなり面白い博覧会メダルです。
商品名は自動で入ります。ひとことだけでも大丈夫です
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