【PCGS AU50】1464〜1486年 ドイツ
ブランデンブルク=フランケン 金グルデン
アルブレヒト・アヒレス/聖ヨハネと4つの紋章盾
約540年前の中世ドイツ。
聖ヨハネと「神の子羊」、そして領主の権威を示す紋章が刻まれた一枚。
商品番号:061 | 画像をクリックすると拡大できます。
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※スラブラベルの「1464–86」は統治期間を表す表記です。年号は刻まれておらず、ベルリン国立博物館の同系統の貨幣は1470〜1486年に分類されています。鑑定評価は個体の保存状態の表示であり、最高鑑定を意味するものではありません。
聖人の表情と、4つの紋章をじっくり見る
中世ドイツの権威と信仰を刻んだ金貨
15世紀後半のドイツは、現在のような統一国家ではなく、神聖ローマ帝国のもとに多くの領邦が並び立つ時代でした。各地の領主は貨幣を発行し、そこには金属としての価値だけでなく、信仰、家門、そして支配者の権威が表現されていました。
直径22.5mmに凝縮された、中世ヨーロッパの世界観。
① 「ドイツのアヒレス」と呼ばれた領主
本品の発行者は、ホーエンツォレルン家のアルブレヒト・アヒレス(Albrecht Achilles)。1464年からフランケン地方の領地を統治し、1470年にはブランデンブルク選帝侯となりました。後にプロイセン王家へつながっていくホーエンツォレルン家の歴史を知るうえでも興味深い人物です。
「アヒレス(アキレス)」の名は、古代ギリシャの英雄アキレウスを連想させる異名。中世の武勇と名声をまとった領主の時代に鋳造された金貨です。
② 聖ヨハネが抱くのは「神の子羊」
表面に描かれているのは、光輪をいただく洗礼者聖ヨハネ。手元にはキリストを象徴する「神の子羊(Agnus Dei)」が表されています。ここでいう子羊は、幼子イエスをそのまま描いたものではなく、キリストを示す宗教的な象徴です。
足元には、猟犬の頭をかたどった小さな意匠も見られます。人物の衣のひだ、光輪、子羊、足元の細部まで、手仕事の風合いを眺められます。
③ 裏面の「4つの紋章盾」が語るもの
裏面では、花飾りを伴う十字形の構図を中心に、ブランデンブルク、ポンメルン、ニュルンベルク城伯領、ツォレルン家に関わる紋章盾が配置されています。中央には選帝侯の権威を示す笏の意匠が描かれた類型です。
家系と領域を象徴する紋章を複数並べることで、支配者の地位や継承のつながりを小さな金貨に表現しています。裏面を単なる飾りとして見るのではなく、当時の政治地図を読み解く入口として楽しめるのが魅力です。
④ 「金グルデン」という中世の貨幣
15世紀のドイツ諸邦で流通した金グルデンは、イタリア・フィレンツェのフローリン金貨の系譜を引く貨幣です。今回の品は年号を刻まないタイプで、シュヴァーバッハの造幣地名をラテン語銘文に見ることができます。
現代の地金型金貨とは異なり、金の重量に加えて、中世の造形、鋳造の技術、地域史そのものを収集する楽しみがある一枚です。
⑤ PCGS AU50という評価
第三者鑑定会社PCGSのAU50評価を受けた個体です。AUは「About Uncirculated(準未使用)」の区分で、一定の摩耗が認められつつも、図柄や銘文を鑑賞できる状態を示します。15世紀の手打ち金貨らしい凹凸と風合いを、スラブに収められた状態でお楽しみいただけます。
TLCからのひとこと
金貨の表には聖人、裏には政治を語る紋章。中世の人々にとって、貨幣はただの決済手段ではなく、「何を信じ、誰が治めるのか」を伝える小さな媒体でもありました。
この金グルデンは、金の輝きとともに、約500年以上前のヨーロッパの信仰と権威に触れられるアンティークコインです。
歴史・貨幣分類の参考:ベルリン国立博物館・貨幣室(同系統の金グルデン) / ザルツブルク博物館(同系統の金グルデン)。掲載した重量・直径・鑑定評価は本品のオークション資料・スラブ表記に基づきます。博物館の所蔵品は本個体とは異なります。
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TLC|上野アメ横 商品番号:061










