

【NGC最高鑑定】1789年 フランス パリ ルイ16世 1ルイドール金貨(前期) MS62
フランス革命が始まった1789年。王政の終幕を目前に、パリで打たれた金貨。
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NGCの同グレード2枚・上位0枚は添付資料の表示時点。鑑定枚数は今後変動します。
1789年、革命の年に生まれた金貨
フランス革命とルイ16世の1ルイドール金貨をショート動画で紹介
革命が始まった年の金貨が、なぜ今ここにあるのか
1789年7月14日、バスティーユ牢獄の襲撃が起こり、フランス革命は決定的な転機を迎えました。この1ルイドール金貨は、まさにその1789年、ルイ16世の肖像を掲げてパリで鋳造された金貨です。
ただし本品は「1789年前期」の分類。鋳造がバスティーユ襲撃の後だったという意味ではありません。王政が揺らぎ始めたその年に、旧体制の王の肖像が刻まれていたという歴史こそ魅力です。
ショート動画で紹介した「4つの見どころ」
王家の伝統的な意匠を残す金貨が、まさに革命の始まった年に鋳造されました。表面の無冠肖像と裏面の連結紋章は、ルイ16世時代の貨幣を象徴しています。
動画では1786年の貨幣改革と、1786年約530万枚・1789年約24万枚という数字が取り上げられています。ただし、この数字がどの種類・造幣局・期間を対象にしたものかは資料との照合が必要なため、本品の確定発行枚数としては掲載していません。18世紀末に金銀比価や金貨流通が政策課題となった時代背景に注目してください。
動画では旧年号の金型を流用した打ち直しにも触れています。古い刻印を彫り直した貨幣は収集上興味深いテーマですが、本個体に1786/1789のオーバーデートがあることは確認できていません。この個体固有の特徴としては断定しません。
革命期にはアッシニア紙幣の増発・価値下落とともに、金銀貨が流通から姿を消し、国外へ流出する動きも見られました。紙のお金への信用が揺らぐとき、人々が貴金属に価値を求めた歴史を伝える一枚です。ただし、この個体が国外に流出した、あるいは溶解を免れた特定の経緯は判明していません。
フランスとナバラ、二つの紋章
裏面には王冠の下、向かって左にフランス王家の百合の紋章、右にナバラ王国の鎖を組み合わせた紋章が並びます。周囲のラテン語「CHRS. REGN. VINC. IMPER」はキリストの統治と勝利を称える伝統的な王権の表現です。


紙幣と金貨が交錯したフランス革命
革命政府は教会財産などを裏付けにアッシニアを導入し、やがて紙幣の増発とインフレーションが深刻化します。一方、金銀貨は保蔵・国外流出の対象となりました。1789年に王の肖像で鋳造されたこの金貨は、まさにその後の貨幣史の大変動を見つめる資料としても楽しめます。
NGC MS62・最高鑑定
鑑定評価はNGC MS62。確認資料ではMS62が2枚、上位グレード0枚で、同率最高鑑定(Top Pop)となっています。単独最高鑑定ではありません。鑑定枚数は変動する場合があります。
TLCコメント
この金貨の面白さは、単に「230年以上前の金貨」だからではありません。王の肖像が刻まれた1789年という年号、フランスとナバラの王権を示す紋章、そして革命後に訪れる紙幣と金銀貨の激動。たった一枚に、フランスの歴史と「お金の信用」というテーマが詰まっています。
金貨が持つ物質的な価値だけでなく、時代を超えて伝わった歴史そのものを手元に置く。そんな楽しみ方のできる一枚です。
歴史参考:American Numismatic Society / New York Fed / American Numismatic Association






